「もう、まったく〜エロいんだから」

メグミは、今日の国語の授業の時の事を思い出していた。

「なんで真面目に考えられないのよ!シュン君は」

川中メグミと山下俊二は幼馴染で中学3年になって再び同じクラスになっていた。

「あ〜マジかぁーメグミに嫌われたかなぁ」
シュンは放課後に校門の前でメグミに放たれ強烈な言葉を思い出して少し凹んでいる。

「バカ、スケべ、変態!・・・か!」

シュンは天井を眺めながら一人ブツブツと呟いていた。

「あ〜どうすればいいんだよ」
「あんな句発表しなきゃよかった」
(まったくだ)

あんな句とは
〈朝おきて・隣にいる人・アンタだれ〉

「あ〜〜〜〜」


こちらはメグミの部屋

「・・・よぉ〜」

メグミの母親が居間から叫んでいる。
「メグミ〜電話よ〜リエちゃん加藤さんから〜」

(リエとは隣のクラスのメグミの親友である)

「はーい」

メグミはコードレスホンを取りに居間に降り電話にでた。

「おまたせー」

「ねぇねぇメグ、今日の五時間目凄く騒がしかったみたいだけど!」

「・・・うん」

「何があったの?」

「うん、あのね・・・」

「!また、アイツが何かやらかしたの?」

「うん!シュン君が変な短歌発表したの」

「・・・短歌って、どんな?」

メグミはリエの質問にシュンが発表した短歌を教えた。

「あはははは・・・バカだ〜あははは・・・」

リエは豪快に笑った。

「アイツらしいね〜」

「え〜でも〜授業だよ〜下ネタだよ〜まったく何考えてんだか」

「あははは・・・シュン君エロいからなぁ〜」

「それは分かってるけど」

「でも、メグは・・・何でそんなにムキになってんの?」

「・・・う〜ん・・・なんか・・・」

「気になる〜気になってるんでしょ」

「だって・・・」

メグミは顔を赤く染めてモジモジしながら話している。

リエは意地悪気味に攻めてくる。

「やっぱり気になるんだぁ〜」

「・・・・」

メグミはリエの質問には答えず小さくうなずいていた。

「どうしたメグ・・」

「あっ、何でもない」

「まぁ、明日学校で話そう」

「うん・・・」

そう言って電話を切った。

メグミとの電話を切った後リエはつぶやいていた。

「そっか〜やっぱりメグはシュン君の事が好きだったんだ!・・・ウッシ‼︎」

何故か拳を握り気合を入れるリエだった。


こちら山下俊二は、まだツブツ言いながら悶えていた。

「あ〜〜も〜〜モヤモヤする〜〜」

メグミもシュンの事を考えている。

「はぁ〜〜ちょっとキツイ言い方したかなぁ〜シュン君落ち込んでるかなぁ〜〜」

シュンもメグミも心の中はモヤモヤしていたのだった。