「ちょ、ちょっと美玲衣ー?どういうこと?もしかして2人のこと知ってたの?」


それを見ていた後ろの咲ちゃんは、驚いた顔をして小さな声で私に耳打ちして尋ねた。

「いや…」

私も小声でぼそりと返す。




知らない、


なんてことはあるはずがない。


私がヤツに受けた屈辱は、到底4年の月日ごときで忘れ去られる可愛い記憶ではなかったのだから。


私の小学校生活、最後のクラス替えをした5年生と、そのまま繰り上がりの6年生の2年間は、正直思い出すのも嫌なくらい、最悪なものだった。