「・・・カリマル師団長。
どうもありがとうございました。」


「とにかく明日の朝まで頑張れよ。」


「はい・・・・あっ・・。
師団長、確かもうすぐお嬢様のお誕生日でしたよね?」


「おいおいカズマ君。

覚えててくれて有り難いがもう2週間前に過ぎたよ。」


「え・・・。
それは失礼しました。」


「部屋に籠もると本当に日付の感覚がおかしくなっちまうんだな。」


「お嬢様によろしくお伝えくださいませ。
確か今年成人の儀を迎えられる・・?」


「“振り袖”という和国の装束を着たいと言い出したから、

貿易商に頼んで手に入れたんだが、
目を輝かせて待ち焦がれてるよ。

成人の儀では各都市に散らばった旧友とも久し振りに会えるってのもあるしな。」


「カリマル師団長は良きお父上でございますね。」




別れ際に久し振りのハチとたっぷりスキンシップをしたところで、再び部屋の中は私だけとなる。


・・ようやく終わった。


明日からすぐに復帰できるよう今日は早く寝よう。