そのあとはお葬式をしたり、家を引っ越したり、慌ただしく過ごした。




まだ小さかった私は、自宅と近かったお婆ちゃんの家に行き、小学校卒業まで過ごした。




中学になると、お婆ちゃんの体調が悪くなり、祖父と共に施設に入ることになった。




私は祖父が残してくれていた自宅に戻り、一人暮らし。



あの時お世話になったおばさんに、両親のお金や私のことをお願いしてくれていたそうで、時々私の家に来たり、おばさんの家でご飯をご馳走になったり…




家賃など月の生活費はおばさんが、両親の遺したお金とお婆ちゃん達が渡したお金を管理して渡してくれている。




でも、稼ぎのないお金は終わりがある為、私が独り立ちするまで残るように、お小遣いなどは、こっそりおばさんが出してくれていることを私は知っている。







高校生になった私は、少しでもそんなおばさんに恩返しがしたい、せめてお小遣いなどは自分で稼ぎたいという想いから、バイトを始めることにしたのだ。