ー透明なセカイの住人なわたし。
これからもずっと、そうなんだと
思ってた…。

「海愛ー?朝よー」
と階段下からお母さんが声をかけた。
「わかってるー」
んんーっ…はぁ、朝来ちゃった。
私は毎日朝が来るのが嫌。
というのも"月火水木金の朝"に限定されるけど。
学校は、正直いって憂鬱。だって、勉強しに行くだけに行ってるようなものだから。
普通の学生さんは、友達に会うため。話をしに行くため…と行ってるんだろう。
でも私は普通の学生さんとは少し…いや全然違う。わたしは、、透明だからー。

カタンッ
わたしは、学校に着き自分の席に座り、勉強道具を中に閉まっていた。
まだ朝が早いってのに教室はガヤガヤうるさい。
ただでさえ、授業中も騒ぐくせに飽きないやつらだっていつも思う。
「さてっと…」
何しようかな。勉強…は朝だしやだな。読書…うん、読書しよう。
わたしは、リュックから最近買った小説を手に持った。その時だった。
トンッ
誰かが私にぶつかったようだ。その拍子に小説を落としてしまった。ため息をしながら手に改めて持った。
「瀬戸さん、いたんだぁ?笑 ごめんね、気づかなかったぁ。おはよぉ」
げっ、よりによってうちのクラスの女子の中心グループにいる子だ。厄介な人とぶつかったな…
「おはよ、大丈夫だよ。」
と作り笑いをして返事した。
「そう。良かったぁ。ね、何読んでるの?」
「あっ…」
といった時にはその子の手に小説はいた。
「え、恋愛小説?やだ、興味あるの?笑」
ほら、やっぱり笑うとおもった。
だから、やなんだよ。女子は…
「うん、結構面白いよ!」
と笑って見せた。
「ふーん。そうなんだ、教えてくれてありがとぉ」
なんともまぁ馬鹿にしてるような笑み浮かべて…
なによ、興味持って何が悪いの?
してみたいって、思って何が悪いの?

そんなこんなで放課後になった。
私はその時教科書類をカバンにしまっていた。
ヒソヒソヒソ
うるさいなぁ、聞こえてますよ。
「瀬戸さん、恋愛小説見てたらしいよ?笑」
「まじで?ぼっちの瀬戸さんがねぇ笑」
「うけるね笑」
そう…わたしはぼっちなの。
学校で孤立してるの。
わたしね、人を信用出来ないの。
『ズッ友だよ』『内緒にするから話して?』
そうやっていつもわたしは信じて
相手は裏切った。
過去、わたしはいじめを受けてた。
悪口、陰口、仲間はずれ、物隠したり…。
助けを求めても、誰も助けてくれなかった。
『あなたが悪い』そう言って無視された。
それからもう信じれなくなった。
また裏切られるかもしれないって思ったら
一人でいた方がいいってずっと過ごしてきた。
あーあ、思い出さないようにしてたのにな。
辛くなるから。泣きたくなるから。
帰ろ…帰ったら存分に泣こう。
今日も頑張ったね自分お疲れ様って
言ってあげるんだ。

ーその晩、わたしは部屋で息を殺しながら
たくさん泣いた。