日向先輩を見るのは朝と教室移動のときと、後は行事とか?それくらいしか今までなかったから、


普段ほとんど行かない保健室で会ったのはびっくりしてしまったのだ。










「ーーひろ、ちひろ、千栞!!」


「え、?」

いけない、いけない。

ボーッとしてた。

目の前には朱里が立っていた。

「朱里?どうしたの?」

「どうしたの?じゃないいい。もう昼だよ!食堂行こう!」

え、昼?昼なの?

「授業は?みたいな顔しない!もう終わったよ!終わりの挨拶のとき先生、ずっと千栞の名前呼んでるのに立たないから先生もクラスの子も大丈夫?みたいな雰囲気なってたよ」

え、そうなの。

全然気付かなかった。

「もーー、ほら!早くしないと席埋まっちゃうから!行こう!」

朱里に急かされ、私は食堂に向かった。



*