それから、私たちも部屋の中へ入ると、良樹は私を後ろから抱き締めた。
少し、その手を緩めさせると、良樹の腰に腕を回し、見上げると、謝罪する。
「ずっと、良樹さんが不機嫌だった理由が分かって安心したとは言え、もっと早く、光の事を話していれば、こんなにこじれる事も無かったんですよね。ごめんなさい」
私の言葉に、良樹は苦笑して、優しく私の頭を撫でる。
「人を見る目はあるつもりだったんだけど、勘違いした俺にも非がある。すまなかった…でも、彼女が本当に男だったとしたら、何がなんでも、結愛を渡すつもりはなかった」
「言いましたよね?私には、良樹さんしかいないって。良樹さんから、私の手を離さない限り、私から、良樹さんの手を離す事はありませんから」
そう言って、私は良樹の胸に顔をうずめた。
そんな私を良樹もまた、ぎゅっと抱き締めた。
…二人の絆は、更に深まった。
光に会うときは、相変わらず不機嫌になる良樹が少し、気になることもあるけど。
仕事中は外面を崩さない光だが、一度仕事が終われば、私には愛らしい顔を見せて、スキンシップも人前でも平気でする。
それが、良樹は気に入らないのだ。
そこで私は良樹の耳にそっと囁いた。
「光には、ちゃんとした婚約者がいますから」
…と。
少し、その手を緩めさせると、良樹の腰に腕を回し、見上げると、謝罪する。
「ずっと、良樹さんが不機嫌だった理由が分かって安心したとは言え、もっと早く、光の事を話していれば、こんなにこじれる事も無かったんですよね。ごめんなさい」
私の言葉に、良樹は苦笑して、優しく私の頭を撫でる。
「人を見る目はあるつもりだったんだけど、勘違いした俺にも非がある。すまなかった…でも、彼女が本当に男だったとしたら、何がなんでも、結愛を渡すつもりはなかった」
「言いましたよね?私には、良樹さんしかいないって。良樹さんから、私の手を離さない限り、私から、良樹さんの手を離す事はありませんから」
そう言って、私は良樹の胸に顔をうずめた。
そんな私を良樹もまた、ぎゅっと抱き締めた。
…二人の絆は、更に深まった。
光に会うときは、相変わらず不機嫌になる良樹が少し、気になることもあるけど。
仕事中は外面を崩さない光だが、一度仕事が終われば、私には愛らしい顔を見せて、スキンシップも人前でも平気でする。
それが、良樹は気に入らないのだ。
そこで私は良樹の耳にそっと囁いた。
「光には、ちゃんとした婚約者がいますから」
…と。