体育館へ近づくとバッシュの音とボールをドリブルする音が聞こえた
そして、黄色い歓声も上がった
「きゃ〜〜〜!!!!かっこいい〜!!!」
「やばい!まぢイケメン!!」
ん?
体育館を見渡すとそこにはボールを巧みに操る、背の高いバスケ部が試合をしていた
「かっこいい、、、」
自然と声に出ていた
やばい、恥ずかしい1人なのに、、
「かっこいい?それは嬉しいな〜」
後ろから声が聞こえて振り返ると
高身長のイケメンなバスケ部の先輩が汗を拭きながらあたしに話しかけてきた
「えっ、あ、いや!あの〜、バスケってこんなカッコいいんだなって、思って、、」
そう言うとその先輩はニコっと微笑んで
あたしの頭をポンっとたたいた
「そう言ってもらえて嬉しいな、よかったらバスケ部みてく?うちの部活、マネージャー募集してるんだ!」
「あ!あの、そのことで来ました!あたしバスケ部のマネージャー志望で、、」
「えっ!!!本当に!?えっ、ちょっと、まじ?」
ピーッ!!!!
「やめ!!」
そのイケメンな先輩が急に試合を止めた
「集合っ!!!」
ズラズラ....
あたしの方にバスケ部集まって来てるし!!
しかも観客のみんなあたしのこと超睨んでるし!!!
どーゆーこと!?
「え〜〜、なんとこの子が!バスケ部のマネージャー希望みたいだから、今日からバスケ部のマネージャーをしてもらうことになった!」
え〜!!!こんな簡単に決まるものなの!?
他の人は!?
「マジすか!!!?やっと来た〜!!!」
「よっしゃ!!気合い入るって!!!」
バスケ部は大盛りだ
「えーっと、君、名前は〜ごめん、教えてくれる?」
「あ、よ、吉沢美月、です、、。あの、まだバスケがどうゆうスポーツなのかわからないまま来ちゃったので、どうしていいかわからないんですけど、、よろしくお願いします!」
「お〜〜〜!!!キャプテンやるじゃん!」
「吉沢さん!いや、美月ちゃん!今日からよろしくっ!!」
ガヤガヤ...
賑わってる、、大丈夫かな、、?
「あ、ごめん!こっちこそ自己紹介遅れたね!俺はキャプテンの相川大輝!よろしく美月!」
あ、名前、、呼び捨てだ、
しゅんちゃんは違うのに、、。
いや!今はそんなこと考えない!
「あ〜!!!キャプテンだけずるいっす!俺も呼び捨てがいいー!」
「だーめ!美月のこと呼び捨ては俺が許さん!あ、そーだ美月、マネージャーの仕事について話したいから一回部室に来てくれるか?」
「わかりました!」
キャプテンの後を追って部室に入った
予想通りの汗の匂いと汚さ笑
「ごめんね〜!笑こんな散らかってて!美月にはこーゆー部室の片付けとかもやってほしいんだ」
「あとはなにをすればいいですか?」
「そーだなー、ボトル作ったり、ビブスを洗濯したり、、記録したりって感じかな!」
仕事は理解したけど、どーしてこんなに人気のバスケ部にマネージャーが1人もいないんだろう?
なにかあるのかな?
「あの〜、1つ質問していいですか?」
「ん?どーした?」
「あの、さっき見た感じ、バスケ部女の子達に人気だったのに、マネージャーが1人もいないってなんでかなって、、」
「これだよ」
そうやってキャプテンは部室のドアに貼ってある貼り紙を指差した
「恋愛、、禁止、?」
「そう、部を強くするために部員とマネージャーとの恋愛はもちろん、マネージャーじゃなくてもバスケ部に入ったからには恋愛は禁止なんだ。」
「そうなんですか?」
「そう、だからこの部員の中には彼女いないやつはほとんどだと思うし、まぁ、隠れて付き合ってるやつはいるかもしれないけど基本マネージャーとだけは絶対的に禁止かな!マネージャーは部員以外だったら大丈夫だけどね!笑」
そういうことだったのか、、
だからマネージャーが1人もいない、つまりみんなマネージャーになった人達は部員と恋をしてしまったのか、、。
「もし付き合ったのがバレたら、マネージャーが部をやめなければならない。もちろん別れることもしなきゃならない。それにうちの部はマネージャーの仕事がとにかく忙しいからみんな辞めちゃうんだよね」
「なるほど、そういうことだったんですね」
「うん!でもあんまりそういうことは気にせず、美月なりに部員を支えていってほしい!俺は見てるから!一緒にこれからがんばろう!」
「はい!頑張らせていただきます!」