〜隼平side〜
これは俺がまだ7歳だった頃の話
親の転勤で引っ越しをすることになり、小学校を転校することになった。
前の学校は保育園から知ってる奴らばっかりだったから友達はたくさんいた方だったけど、転校してからはなかなか友達ができなかった。
俺は生まれつき目つきが悪くて、いつのまにかクラスの奴らにいじめられてた。
もう、無理かもしれない
学校辞めたい、前の学校に戻りたい
そう思っていた時1人の女の子がいじめられている俺を救ってくれた
まるで天使、そう思わせるほどの白い肌
少し触れれば折れてしまいそうな手足
綺麗な長い髪の毛
「やめなよ!もう十分でしょ!叩くなら美月を叩けばいいでしょ?」
小さな両手で俺を守りながらそう言ってくれた
強くてかわいい女の子
そのときからずっと、
ずっと俺は、、
美月に恋をしていた
それからというもの美月は俺がいじめられないようにずっと側にいてくれた
お弁当を食べる時も寝る時もずっと
時には美月のことやりたがるおままごとにだって付き合った
毎回俺がやらされるのは犬役だけど、
それでも一緒にいて毎日が楽しかった
中学に入って、美月に先輩の彼氏が出来た
俺に嬉しそうに報告してきたことを今でも覚えてる
美月が幸せならいいとは思わなかった
美月とずっと一緒にいるのは俺だけだ
はやく振られてしまえばいいそう思っていた
そしていつしかその先輩の彼氏というやつは他の女が好きになったから別れてくれと言い出した
俺は思いっきりそいつを殴ってやったけど笑
美月が泣いてたから、俺が絶対に幸せにしてやるって思った。
ただ、告白する勇気が出ない。
好きのたったの2文字が、俺と美月の作り上げてきた絆を簡単に壊してしまいそうな気がして、、。