「お前、限界だろ」


「…………」



私が苦しいはずなのに、まるでそれを代弁するみたいに琉聖が苦しげな表情をする。



限界って、一体なんなのだろうか……



何処からが限界で、何処からが我慢の出来る範囲なのかな。


それは自分で決める事でもないし、容量が決まっているわけでもない。



自分の心が押しつぶされるギリギリ。そんな所が限界なんだとしたら。


だとしたら……もうきっと私は…



「琉聖…私ずっと一人ぼっちだったの。心配してくれるイトコは居てくれたけど…でも心はどこかずっと一人だった」



一人が好きなんだと。そう自分に言い聞かせて生きてきた。その方が楽だから…その方が簡単だから。


でも……


「だから互いを思いやるシルバーナイトの皆んなを見て、心が温かくなった。そんな中に私も入れて幸せ。だからさ…思うんだ…もうこれ以上を望むのは欲張りなんじゃないかって」


自分の言葉に自分で心が押しつぶされそうになる。
本当…馬鹿みたいだ。



顔を歪ませおでこに熱を感じて、それがまた私を困らせそして混乱させる。



「欲張りの何が悪いんだよ、つーか人間皆んな欲望まみれで当然だろ。むしろお前はもっと自分の欲を出せ」