また、いつも通り琉聖と佑衣の言い合いが始まって…だけど今日はそれを絶対的に止める人物がいない。


……梓はここにはいない。




そんな事を思っては、いちいち傷付いている自分が馬鹿らしくてから笑いが出た。



「ほら二人ともやめろよ。莉愛ちゃんの熱が上がるだろ」



それを見かねた悠真が琉聖と佑衣に向かって注意をすると、二人はしぶしぶ言い合いを止める。




「莉愛ちゃん食欲はある?薬買ってきてもらったから、何か食べれそうなら作るよ」



「うん、少しなら食べられそう」


「お粥、うどん、フルーツだったらどれが食べれる?」


「うどん…かな」


「了解、台所借りても良い?」


「うん、お願いします」


ニッコリと優しげに微笑んだ悠真はそのまま部屋を出て行って、それに佑衣が着いて行くようにして「莉愛ー!僕がフルーツ切ってくるから待っててねー!!」なんて元気良く悠真を追いかけていく。



そして部屋に残っていた琉聖は、私のベットサイドへとゆっくりと腰をかけた。