「そうだよ莉愛!僕達がいる!!」
琉聖に続いて佑衣がひょっこりと顔を覗かせて、涙ぐみながらニカッと笑う。
その後ろでは悠真が優しげに微笑んでくれていて、私はそんな彼らに出会えて本当に良かったとそう思った。
「うん、三人ともありがとう」
少し目頭が熱くなった。涙を我慢したせいか風邪のせいか鼻が詰まって顔が火照る。
「で、お前どうすんの?熱あんだろ?」
どうするとは…何がでしょうか?
「俺ん家来るか?病人一人じゃ不便だろ」
あぁ、そういう意味か。梓との事をどうするって聞かれてるのかと思っちゃった。
「琉聖の家じゃなくて、伊吹君の家ね。莉愛が泊まるなら僕も行きたいー!」
「琉聖の家に…?それは悪いよ。熱出ても一人なのは慣れてるから大丈夫」
「あー!莉愛また僕達を頼らなかったー!!」
「あぁ、だな。じゃあ強制連行だな」
「え?え!?今のは違うよ!本当に風邪も大した事ないから大丈夫だって意味だよ」
「大した事なくても俺達は頼られたいんだよ」
前線で騒ぎ立てる琉聖と佑衣とは違って優しい声で話す悠真は、二人を呆れたように見ながらも私を心配気に見つめる。