「おい、琉聖まで入って来たのかよ。女の子の家に無断で入るなよ」



それをさかさず悠真が呆れたように琉聖と佑衣を交互に見つめる。



「うるせェ、こいつ見つかっても俺らに連絡回さなかったお前は黙ってろ。で、何で出て行ったんだよ」



どこかイラついたようにそう言った琉聖は、ドアの前から部屋の奥へと入ってきて佑衣の隣で足を止めた。



悠真は後ろの方で「こうなるから言いたくなかったんだよ」と呟いているのも聞こえる。



明らかに怒りで顔を歪めている琉聖は佑衣を押しのけ私に近づくと、そのままベットへと乱暴に座り



「お前は俺をイラつかせる天才だな」


「……ごめ…」


「何回一人で抱え込めば気すむんだよ」


「……」


「前に俺が言った言葉は、全く伝わってなかったって事か」



前に琉聖が言ってくれた言葉。
もっと頼れって言ってくれたのに……
私はまた一人で暴走して皆んなを困らせた。



「……ごめんなさい」


「謝って欲しいんじゃねェ」


「………」


「お前の馬鹿さ加減にはもう慣れた」


「……」



「だからいい加減、一人で泣くなっていってんだろうが」