「うん、ありがとう。ごめんね」
「ごめんねはいらないよ」
「ありがとう」
「いいえ。ご飯食べて水分とってたくさん寝たらすぐに治るよ」
「でも、あんまり眠たくない…」
「頭ボーッとしてそうだけど、眠くないの?」
「うん、さっきまで寝てたからかも」
布団に潜り込みながら悠真の方を見ていると、悠真は少しの間を開けた後ゆっくりと口を開いた。
「道で助けてくれた人って男だよね?」
え、何でそれを……もしかして悠真私があの車から降りて来るところを見てた…?
「あ、え…」
「別に詳しく聞きたいわけじゃないよ。ただ莉愛ちゃんの着てる服があきらかにメンズ物だから気になって」
優しげに微笑んだ悠真は、本当にそれ以上聞くつもりは無かったらしく、それ以上聞いてくる事はない。
「うん…そう。男の人に助けてもらった…」
「そっか。何にもされなかった?莉愛ちゃん鞄も携帯も何もかも置いていくから連絡取れなくて焦ったよ」