「申し訳なかった」
だから、それは予想外の言葉で…思わず後ろを振り返れば新は真剣な表情で私を見つめていた。
「黒雅は女子供関係なく手を出すチームだって聞いた」
「あぁ、それは否定出来ない」
「最低です」
「あぁ」
「なら、謝る必要なんてない。分かっててそれをやっているなら謝って欲しくもないです」
「悪い」
「やめてください」
冷めた目で新を見ていると、いきなり横から手が伸びてきて
「うん!可愛い!これは総長が連れて来ちゃったのも納得!!」
ギュッと抱きしめられた身体、目の前にはミルクティー色の髪をした美少女、そんな彼女はニコニコと微笑みながら私を抱きしめていた。
「え?何」
いきなり何事なのかと彼女から離れようと身体を動かすけれど、しっかりと抱きしめられているせいかちっとも動いてはくれない。
「莉愛ちゃんって呼んでも良い?私はカケルって呼んでね」
やっと解放された身体に、思わず唖然と彼女を見つめる。
一瞬でも分かったけど、マジマジ見るとやっぱりこの子もの凄く可愛い。