「ちょっと新さん!どう言う事ですか。こんな事してタダで済むと思います?」
誰かの大きな声が聞こえる。
「別に、俺の勝手な単独行動だから気にするな」
「単独行動って、あなたは黒雅のトップなんですよ。単独行動になってないから言ってるんです」
「も〜なっちゃんうるさいー、もう少し落ち着いてよ」
「カケルは黙ってろ。とにかく今シルバーナイトはとんでもない事になってますよ。総出であの子を探してる」
「だろうな」
「だろうなって。なら何故あの子をここに連れて来たんです?今この時期にシルバーナイトとやり合うつもりですか?」
暗い部屋には一本の光の筋が見えていて、ドアが少しだけ開いてるのか分かる。
そこからきこえてくる声。
先ほどより少しだけ動きやすくなった身体をゆっくりと起こすと、そのままベットから抜け出した。
今更気づいたけど、私は着ていたはずの制服ではなくティーシャツに短パンを着ている。
まぁあれだけ濡れたんだ、あのビショビショの服のままベットへ寝せるわけが無いか。