具体的に気をつけるって言っても、何をどうしたら良いのか正直分からない…



二人きりになる事なんてほとんどないし、必ずと言っていいほど側には誰かがいる。


それに、仲良く二人で話したりするような関係でもないし…そんな雰囲気にも気分にもならない。


だけど確実に分かる事は、朱音さんも梓を好きだということ。



「えーっ!!机って僕の勉強机の事だったのー!?」


机を作り終わった後、やっとその目的を知った佑衣は恐ろしいほど真っ青な顔をして今にも泣きそうに顔を歪ませる。



「当たり前だろ、他に誰が使うんだよ」



「部屋のをてっきり新しく買い替えたのかと思ってたー!!勉強なんてやだ!無理!だめ!」



予想以上に嫌がる佑衣は、どうやら本気で勉強が嫌いみたいで完全拒否をしている。



「佑衣大丈夫だよ。私と一緒にやろう、分からないところは教えるよ」



佑衣のそばに行き顔を覗き込むと、可愛い顔を半泣きにして私を見上げた。



「……勉強、やらないとだめ…?」



「うん、そうだね…全くやらないのはダメだと思うな」



「…どうして?だって将来あんな勉強使わないじゃん…」