朝方、ゆっくりと瞳を開いた。



いつの間にベッドへと移動してきたのか……



ゆっくりと顔を起こせばそこは見覚えのある梓のベッドで、もちろん隣にはスヤスヤと気持ち良さそうに眠っている彼がいる。



そんな姿に小さく漏れる笑みを押さえて、彼に包まれるようにして布団にくるまっている私は、梓の頬へとそっと触れるようにして手をかざした。




「ねぇ、もしも…好き…ってそう言ったら、梓は一体どんな顔するかな…」



頬へと触れていた手をゆっくりゆっくりと白銀の髪へ移動させる。



いつも丁寧にセットされている髪とは違い、サラサラと指と指の間をすり抜ける感覚が心地良い。


そんな事を何気なく繰り返していたその時だった、



梓の髪を触れていた方の手がパシッといきなり掴まれる。そして、寝息を立てて気持ち良さそうに眠っていたはずの梓の瞳はしっかりと開かれていて……




「………え…」




今の…聞かれた……?