一体私達の関係って何なのだろう……


友達…?仲間…?



それとも……

そう思ってすぐにその考えを頭の中から消した。



「おやすみ…」そう小さく言えば、帰ってきた声は「あぁ」という素っ気ないものだったけれど、腕にギュッと力がこもったからそれが合図なんだと思う。




そんな私が次に目を覚ましたのは、やけに慌ただしく鳴り響くインターフォンの音だった。



初めは何かの勧誘かなとか宅配便かなとか…寝ぼけた頭の奥の方でそんな事を考えていたけれど、そのあまりのしつこさと音のけたたましさに仕方なく目を開いた。



目を開いた先に一番に飛び込んで来たのは、あの日同様梓の姿。



その顔はスヤスヤと気持ち良さそうに寝息を立てていて…この人が暴走族の総長だなんて到底思えない。



切れ長な目は閉じられており、白銀の髪は無造作に乱れている。ほどよい筋肉質な腕は昨日寝た時のまま私を優しく抱きしめていて、そしてやっぱり梓の寝顔は凄く綺麗で思わず見惚れてしまった。



だけれど、そんな最中でもインターフォンの音が鳴り止む事はなくて…



「…梓」



仕方なく少しだけ体制を起こすと梓の身体を軽く揺する。