「…で、お前らここで何やってたわけ?」





聞いたこともないような低く冷たい声だった。





女の子はその声に、肩をビクッと震わせる。





恭哉君、もしかして怒ってるの…?





ピリッとした緊張感がこの場を包む。





「あっ、あのねこれはその」


「…どんな理由であれ、お前らのこと許すつもりはないけど」


「ひっひいい…!」





恭哉君…。





その間にも雨はどんどん強さを増す。





私のせいで恭哉君まで、雨でびしょびしょに濡れてしまっていた。





とにかく今は、早くこの場から立ち去らないと…!





「きょ、恭哉君!」





制服が雨で張り付いた肩に触れる。


微かに恭哉君の温もりを手のひらに感じた。