「恭哉君のことよっ!」


「え、恭哉君…?」





どうしてここに恭哉君の名前が出るのだろう。





いつまでも鈍い私に、女の子は次第に苛立ちを見せ始める。





それと共に、外の天気も荒れ始め、横に吹き荒れる雨風が足元に当たる。





「沖原さん、最近恭哉君と仲良くしすぎじゃないかしら?」


「え?別に仲良くしてるってほどじゃ…」





確かに最近は一緒にいることが増えたけど。





「恭哉君がかまってくれるからって、いい気にならないでよね!」





リーダーの女の子がそう言い放つと、取り巻きの女の子たちも口を揃え「そーよ!そーよ!」と言い出した。





なっ、なにこれ…。


少女マンガじゃあるまいし…。





私が呼び出された理由って、そういうことだったんだ。