「それとな、穂衣。」


「ん?」



お兄ちゃんは真剣な顔で私を見た。



「俺、大学行くわ。」


「えっ?!」


「通信教育で高校は卒業したんだ。」



お兄ちゃんは高校で学年トップだった。



不登校になっても頭の良さは変わらなかったらしい。



「そうなんだ。頑張って。
でも無理しないでね。」


「うん。」