家に帰ると、お兄ちゃんがソファーでテレビを見ていた。



「お帰り。」


「ただいま。」


「今日はいじめられなかったか?」



部屋に上がろうとする私にお兄ちゃんは声をかけた。



「うん、大丈夫だった。
ていうか、アレで私、過保護な奴だって思われただろうな。」


「確実にな。
でもいじめた奴等が餓鬼なんだ。」


「確かに。
短大生って言っても、結局は高校卒業して一年しかたってないし。」



お兄ちゃんは頷いて言った。



「お前は大人になれよ?」


「うん。」