「キャリー、今日は君に見せたい物があるんだ。」

ジョエルの瞳の色を知った日から1年が経とうとしていた。

いつしか2人で過ごすのが当たり前になっていた頃、ジョエルはキャリーに言った。

「初めて2人で図書館に行った日を覚えてるかい?」

「ええ、もちろん。
あの頃は、こんなに信頼し合える友人になれるだなんて思いもしなかったわね。ふふふ。
今では何でも話せてしまうもの。」

少し胸が痛かった。
ずっと、密かな想いを抱き続けていたからだ。

この想いだけは、どんなに時間が経とうと打ち明けられずに居た。

「僕も、こんな仲になれるとは夢にも思わなかったよ。
だけど…」

「だけど?」

「もう…君との友人関係を終わらせたいんだ。」