──二学期の始業式。 「ねぇねぇ、聞いた? 今日このクラスに転校生が来るんだって!」 朝から優乃が嬉しそうに俺たちに転校生の話をする。 「優乃……、悪いけどその話何回も聞いた」 「俺も。うぜーくらいに聞いたから」 颯太と俺は、優乃から二、三歩ほど距離を置くと、もう聞きたくないという表情 (かお) をした。 「ちょっ!うぜーくらいにって、直樹ひどい!」 「本当のことだろ?」 そんないつものケンカから始まった朝。 しばらくしてチャイムが鳴り、みんなは一斉に自分の席についた。