「たぶんそうだ、」

俺の答えは消えていく。しばしの沈黙が流れ、針の動く音が響く。

「漣たち、まだ起きてたの?」

だれかと思って見てみればそこにいたのは、チューハイの缶をもった遙真。

「遙真こそ。もう寝てたと思ってた。」

遙真はいつもなら、就寝時間は誰よりも早い。

「なんか、ねつけねー。」

彼はそういって苦笑している。

「なんの話してたんだよ。」

遙真は近くの冷蔵庫から新しいチューハイを出すと、プシュっと音を立てた。

「あいつ、麗薇の話。」

千紘はコーヒーを飲みほしたみたいだ。

「あいつにも、謎はあったほうがいいだろ。」

”あいつを必要以上詮索しない”そんな、意味を込め俺はいった。

「てか、俺らなにやってんだろうな。」

千紘のかわいた笑。確かに、時計は深夜1時を指している。

しかも、寝るのにコーヒーなんて……。

自然と笑が零れる。

ラッキーなことにあしたは学校が、休み。

……存分に寝られる。

「寝るか。」

俺が何気にいった言葉で、解散していく。

千紘と遙真は仮眠室へと。

俺は、麗薇が眠る総長室へと。

足を運ぶ。