湯気がたつココアを受けとり、あたしは息を吹いて冷ます。

「なんで、ココア持ってきてくれたの?」

ココアをのんでいるのは、あたしと大河と千紘だ。

「んー、なんかそろそろ麗薇ちゃん喉潤すかなー。って思って。」

きっと、千鶴はモテるんだろう。

気遣いは、かんぺきだ。

「麗薇、お昼何食べたい?」

大河が起き上がってあたしに聞いた。

「ペペロンチーノが食べたい気分かな?」

「千鶴と千紘は?」

「なんでもいいよ。大河に任せる、」

千紘は千鶴の分まで返した。

千紘と千鶴はお互いをよく分かってるんだろうな。

そういう兄弟は正直憧れる。

あたしには兄弟とか1人もいないから。

ご飯、大河に任せるってことは相当大河を、信用している証拠。

「おけまるー」

そういって、どこかにいった大河。

「大河、どこに行ったの?」

千鶴のほうをみて聞くと、微笑んだ。

「ごはん、作りに行ってくれたんだよ。」

………え、大河って料理できるの?

「一応、できるよ。

調理師免許もとってるし、」

千鶴のその言葉にびっくりした。

大河はもっと軽いひとだと思ってたから、