翌日。

昨日の雨が嘘かのように晴天。

今日もあたしは車登校。いつもみたいに、ちかくのコンビニに下ろして貰った所ま

では良かった。

「おい、ちょっとこい。」

え、思って向くとそこには漣斗。しらないうちに手首を掴まれていた。

ぐっと引っ張られ、あたしはよろけた。

そこを狙っていたのか、漣斗は走り出す。

「え、ねえ。どこ行くの……?」

気遣っているほうだと思うけど、運動していなかったあたしにとっては速い。

なんか、少女漫画みたい……っておもうけど。

着崩した夏服。長い脚。

掴まれた右手が熱い。

少し、汗ばんでいく。

風であたしの髪が靡いた。

ようやく、漣斗が止まった、

「漣斗さん、」

「漣でいい。みんなそう呼んでるからな。」

ニックネームってことでいいのかな?

「漣、どこ行くの?」

「倉庫だ。」

……え、暴走族の溜まり場?

あたし、そんな所に連れていかれるの?

……え、それって誘拐じゃない?

疑問があたしを取り巻く時でも、漣は走り出す。

あたしが疲れたことを察してけれたのか、さっきよりかはゆっくりだ。

漣は息が切れていない。

……どんだけ体力あんのよ。