「でねー、彼氏がさぁ。」

今、あたしは菜月のお友達と喋っている。

どうやら、彼氏が居るようで。

今惚気爆発している。

左手で頬杖をつき、右手を前に出している。

ほかの子なら、面倒くさいと思うかもしれないけどあたしはこれが嬉しい。

あたしはずっとこれと言ったガールズトークが出来なかった。

あたしの話なんて、聞いてくれなかった。

だから、こんな普通の話が楽しいんだ。

「麗薇、なんか目キラキラしてない?」

菜月のお友達、華夏があたしに振り向いた。

「あー、なんかこういうの憧れていて。」

すると、ニヤニヤし始めた華夏。

「麗薇は彼氏とか元彼とかいないの?」

菜月が不意にこちらを向いた。

「今彼氏はいないけど、元カレはいるよ。」

思い出したくもない、初恋だ。

「まあね、麗薇ぐらい可愛かったら当然か。」

あたしは見た目から恋愛豊富とか、盛ってるとか元カレ多いとか言われるけど、実

際はそんなことない。

そもそも男子と喋るのも、一苦労だった。