「……そう、だったんだ…」

震えた声で、千鶴が発した。

「きっと、今麗薇は雫雲の家にいる。」

……これは、麗薇にとってはとても辛く、悲しく重いものだと思う。

だけど、知っておかなければならないのだ。……実の母親のことを。

「……取り返すぞ。」

俺の声が幹部室に響いた時、俺の気持ちは、強く固まった。

絶対に、麗薇は渡さない。

たとえ、幼なじみのやつらだとしても……