あたしは、家に帰ってきた。

門をくぐると、あたしを見てくる庭師。

「お嬢様、この薔薇どうなさったんですか、」

庭師の手には、あたしが切った薔薇があった。

「色ろ褪せていたわ。」

あたしはそれだけいって、部屋にこもる、

誰もいない。

あたしは、ヒトリ………

あたしは、孤独……

家に帰れば嫌でもそれが分かってしまう。

どんなに可愛い服を着ていても。

どんなにお金持ちでも。

あたしには、愛が欲しい。

愛してくれる家族がほしい。

あたしの求愛は過ぎてるって分かっている。

自分がおかしいと、自分で笑ってしまう。

でも、やっばり寂しいの……

1人に、しないで…

ドアに倒れるあたし。

どうして、あたしはこんななの……

そう、何度いっただろう。

『愛してる、麗薇。』

真実だと思っていた、その言葉。

唯一あたしを愛してくれていると思っていた彼も。

今のあたしにとってはあたしを縛る鎖でしかない。

”愛してる。”

彼はいつもあたしにそういった。

そのたび、あたしもいった

”あたしも、愛してる”………と。

彼が好きだった……

2人が壊れるぐらい、愛し合っていたのに。

かれは、あたしを捨てた