「……いつもそう。
私はどこにいても我慢ばっかり。
部活、本気で辞めたいって思っているんだから、それくらいいいでしょ。
もうあんな人達と同じ空気を吸っていたくない。」
「じゃあ勝手にしな。」
その言葉を背中で受けながら、部屋に入った。
……部活を辞めることの何がいけないんだろう。
部活のお陰で、白髪がたくさん生えた。
鏡で髪の毛を見る度に、白髪が増えていく。
もともと色素が薄いせいもあるけれど、それにしてもこれは酷い。
ちょっと奥の方の毛束をとると、もう真っ白だ。
他には金髪が混じっていたり、薄茶色ばかりだ。
……もう疲れた。
頑張ることに限界を感じていた。
これ以上、何をどう頑張れって言うんだろう。
誰もが、頑張れ頑張れって言うけれど、それなら私は頑張れていないのか。
私の頑張りは、どうすれば受け入れてもらえる『頑張り』になるのか。