少しずつ日が伸びてきて、最近は練習が終わる時間になっても以前のような暗さはない。
初めは暗くなったら終わりかと思っていたのに、さすが私立、煌々と光るライトを灯した。
少し残念だった。
チャイムが鳴り、練習が終わる。
一年生はコートにブラシをかけ、ボールを数え、ネットを片付け、ボールを探すなど、やることがとにかく多い。
「ブラシ、代わるよ。」
「いい。」
「ブラシ、代わる。」
「大丈夫。」
また仕事がない。
誰もが私に仕事を渡したがらない。
それが当たり前になった。
仕方なく、ボールを探して歩き回る。
見つからない。
そのうち、集合の合図がかかり、一箇所に集まる。
片付け、また出来なかった。
「これで今日の練習を終わります」
キャプテンがそう言って解散になる。
一年生は倉庫に荷物を戻さないといけないから、まだ戻れない。
カートはみんな持ちたがるから、私はいつも重たい机と椅子を運んでいる。