「関大の人?」
トレイを持って空席の中から席を選んでいる時、ふと僕と目が合って彼女は近付いてきた。そして僕にそう問いただした。
「そうですけど…どうして?」
「やっぱり! あなた教育学部でしょう? さっき教室で隣に座ってたのよ、私」
彼女は小さく興奮しながら正面に座り、僕に畳み掛けてきた。