隼人がつぶやいた…あのひと言。


あの言葉は、わたしの胸に突き刺さった。

そして、まるでカセットテープを再生するかのように、何度も何度も頭の中で繰り返される。


「…ねぇ。…隼人、本当にわたしたちのことっ……」


そこまで言って、言葉に詰まった。

その先を言おうとすると、涙があふれてうまく話せない。


その言葉を口にすると、本当にそうなってしまいそうで…。


「心配するな。俺だって経験したことあるよ。ボールが勢いよく頭にぶつかって、脳震盪起こして…。一瞬なにがなんだかわからなくなったことあるし」

「あたしはそんなのないけど…。でも、きっと大丈夫だよ!」


カズも優奈も、不安で押し潰されそうなわたしを励ましてくれた。


ただ…2人とも、わたしと同じことを考えていたのだろう。