…隼人。

やっぱり脚を……。


その光景に、思わず目を背けたくなった。


表情を曇らせるわたしと違って、カズと優奈は隼人に久々に会えるということで、待ちきれないといった表情だった。


「よっ、隼人!体調どうだ?」

「隼人〜!久しぶり〜!」


カズと優奈はカーテンをかき分け、ベッドのそばに歩み寄る。

しかしわたしは、2人が消えて行ったカーテンの前で立ち止まってしまった。


あれだけ隼人に会いたくて仕方がなかったというのに、いざ顔を合わせるとなると、どう接したらいいのかわからなかった。


「ほ〜らっ。なにしてるの、かりん!」


だけど、優奈になかば強引に手を引っ張られる。


「隼人!お待ちかねのかりんだよ〜!」

「ゆっ…、優奈…!」


わたしの気持ちなんて露知らず。

優奈はわたしの両肩に手を添えると、隼人の前に押し出した。