「は…はい」

「あなた…、どういうつもり?」


静かで、穏やかな声には聞こえるけど…。

とても冷たく、重たく感じた。


「…おばさん、すみません!悪いのは、オレなんです!」


そこへすかさず、カズがやってきた。

わたしを庇うように、隣に寄り添ってくれる。


「隼人と会えるのも、今日で最後かもしれないって考えたら…。どうしても、かりんに伝えないとと思って…」

「…そう。和成くんが会いにきてくれたのはうれしかったわ。隼人のためとは言え、一番の友達だったのに、会わないでなんて言ってしまってごめんなさいね」

「いえ…。隼人が大変な状態とわかってて、それを破って会いにきてしまったのは…オレなので」


カズも勝手に病院にきてしまったことに責任を感じていて、肩を落としてうつむく。


そんなカズの肩に、隼人のお母さんは優しく手を添える。