今思えば、あのときからわたしたちの赤い糸は繋がっていたんだ。


今なら、そう思うことができる。



そして、あれから1年たった今日。

また隼人と隣同士の席だった。


隼人との繋がりを再確認することができた。


…だけど。


空っぽの引き出し。

左右になにも掛けられていない机の脚。


だれも座っていない寂しげなイスが収められた机が、わたしの席の隣にあった。


そこにいるはずの…隼人がいない。


わたしは喪失感に駆られながらも、自分の席に着いた。

だれにも触れられていない隣の机は、どこかこの教室の中で孤立しているように見えた。


隼人の机をぼんやりと見つめる。

すると、背後に人の気配を感じた。


「…隼人っ!?」


と振り返った先には、…カズが立っていた。


「あ…、カズ。おはよ…」