そして、隼人の後ろにも背の高い男の子が。


「隼人。部活のことなんだけど…」


隼人の柔らかい茶髪、丸くて大きな目とは違い、黒髪短髪で切れ長の目。


「カズ!」


隼人は、その男の子の肩に腕をまわした。


「こいつは、園田和成(そのだかずなり)!俺の一番の親友なんだっ」

「どうも」

「呼び方は、『カズ』でいいだろ?」

「…あ、うん。任せる」


カズは、ぶっきらぼうにそう答えた。


隼人いわく、これまであまり女の子と話したことがないとかで。

だから、接し方がいまいちわからないんだそう。


そういう事情を知ったら、自然とカズの見方も変わった。



そのあと、入学式のために体育館へ移った。


入学式って、いろんな人の挨拶があって堅苦しくて長いから苦手。

でも緊張していたせいか、いつの間にか時間が経過していた。