いつもの様に仕事を終えて、バンドマンの家に帰る。

前好きだったバンドは、年下のルキさんが新しく立てた後輩バンドに食われ、地元で落ちぶれてしまった。

その為、今は活動をしていない。

ルキさん達が現れるまで、凄く人気があった。

でも、容姿共に実力のあるメンバーをこの地元で活動しているバンドからヘッドハンティングして構成されたルキさんのバンドは、絵に描いた様に地元、全国に名を知らしめた。

落ちぶれてたこのバンドは、ルキさんのバンドには勝てない。


いつも帰るこの部屋の主はバンド活動もせず、仕事もせず。

アタシやティアラさんみたいな落ちたバンギャ達で成り立たされている。

正直、いたくて居る訳じゃない

行くところが無い時に、声かけてくれたティアラさん

人が入れ替わり立ち代わりするこの部屋…

前まで居たのに、突然いなくなる人も居た。

不思議な家だ。


明日、荷物を取りに自宅へ帰ろうと思っていた。

でも、そこで待ってる現実がアタシを闇に突き落とす何て、思ってもいなかった