どこの指にはめれば良いんだろ…


まず、小指にはめてみた…大きい…


薬指が丁度だった。


左に着けるのには抵抗があった。


右手の薬指…ヴィヴィアンの指輪が悲しそうに光っていた。

「これ…外す時が来たのかな」

そぉ呟いて静かに指輪を外しポケットにしまい込んだ…


そして剣に貰った指輪をそこに填めた……



長い階段を降りていくと、心配そうな顔をした望の姿があった。



「どーだった?」


あたしは笑って右手を望の前に出した。
みるみるうちに望の顔は笑顔に変わった。


「良かった…」


望はアタシの肩に顔を埋めた。


アゲハの前にある木のベンチに座り一部始終を話して聞かせた。
望は凄く嬉そうに聞いていてくれて、アタシもそれが嬉しかった。