「早速、本題に入りましょうか。」

「あぁ、そうだね。」

本題ー?

「美依。」

「は、はい」

お父さん、めっちゃ真剣な顔してる。

ゴクリッ

「お父さんな、昔から親同士で決めていたことがあるんだ。こちら黒澤さん。で、こっちがさっき言ったように黒澤さんの息子さんの黒澤煌埜くんね。美依の1個上だ。」

親同士が決めていたこととは?

てか年上ー!?やっぱ歳近かったんだ。

「美依、今日の朝取っておきのプレゼントを用意してるからって言ったろ?」

「うん」

確かにしかと聞きました。耳でちゃーんと

「そのプレゼントはな、煌埜くんとの婚約だ。」

ーは、い?

「ずーっと決めていたんだ。親同士の子供を将来結婚させたいなぁって」

「うんうん。」

や、うんうん。じゃないですから!!

急に歳近い知らない男の子と婚約ですと?!

私の意思は? 私の意見は?!

てかこの人は承諾してんの?

「美依も、びっくりしただろうが、心配ない。煌埜くんは優しいから。煌埜くん、娘と仲良くしてやってな。」

「はい。もちろんです。」

いや、承諾してるんかい!

反対してんの、私だけ?

「そういうことで、明日から美依は煌埜くんと同居してもらう。もっと親密を深めるにはいいだろう。」

「え!?」

会って間もない人と同居!?

どうなってくの、私の生活ー。

ー私の16歳誕生日は、最悪の誕生日になってしまった。