「ママっ」
玉子焼きを焼いていると、私の足にしがみつくように引っ付いてきたあっくんに視線を落とす。
「ん?どうしたの?」
「あのね、寝てるママもお料理してるママも可愛い!優しくて可愛くて…ママ、大好きだよ」
私は親としてまだ未熟なのかもしれない。
けれど、愛する我が子が自分を必要としてくれている。
それだけで、この笑顔を守ってみせるって強く思う。
「ママもあっくん大好きだよ」
柔らかい髪の毛を撫でると、あっくんは目を細めて無邪気に笑う。
うん、この子は間違いなく世界で一番可愛い。
……なんて、私もすっかり親バカの仲間入り。