「たっくんはどう思う?もう一人、作る気ある?」

「は…?え…?なに…?」


なんとも間抜けな声を出しながら薄っすら目を開けると、すぐに重なった視線。

朱里は大きな瞳をパチクリさせながら真剣な眼差しで俺を見据えていた。



「だからね、赤ちゃんが欲しいんだけど」

「…え」



その真っ直ぐな瞳を見れば、聞き間違いや夢ではないことは一目瞭然だけど。

これには、さすがにビックリしすぎて目が覚めた。



今日は歩夢がいなくて、今はベッドの上にいて。

それなのに、このタイミングでそういうこと言っちゃうってことは俺を誘ってる…?

いや、違うな。

だって全然顔赤くなってないし、恥ずかしそうでもない。

じゃあ何?どういうこと?

深く考えずに言っちゃってるってこと?

そんなことってある?

天然爆弾が大爆発しちゃってますけど…

そしてその爆弾をもろに食らった俺は、命の危険すら感じてる。