「たっくん、おやすみ」

「おやすみ、朱里」



いつもなら家族三人で川の字で寝ているベッドに、今日は朱里と二人。

いつもは布団に入った瞬間、歩夢の天使の寝顔に癒されてすぐ寝ちゃうんだけど…

今日は久しぶりに朱里とくっついて寝れるのが嬉しすぎて寝るのがもったいなく感じてしまう。

まだ寝たくないのに…繋いだ手が心地よくて、ちょっとウトウトしてきたかも。



「たっくん…寝ちゃった?」

「…ん?や、なんとか…起きてる」



ほんとになんとかだけどね。だって、眠たい時に隣から天使みたいな朱里の声が聞こえてきたら癒されちゃって余計に睡魔が…



「よかった。あのね、言い忘れてたんだけど…私、もう一人たっくんとの赤ちゃんが欲しいの」

「……!?」



………え?

…えっ!?えっ!?

いやいや…半分寝てたし、恐らく聞き間違いか夢だろう。