俺の膝の上でカチンコチンに固まる朱里の後ろ姿を眺めながらのドライヤータイム。

耳まで真っ赤にしちゃって…ああ、可愛い。




「なんで朱里は昔からドライヤーしないの?風邪引くよ」

「あ…昔、私の髪を綺麗って言ってくれたの覚えてる?」

「え?うん。覚えてるし、いつも思ってるよ。柔らかくてサラサラで綺麗な髪だなーって」

「私、すごく嬉しくてそれからずっとドライヤーしてないの。だって傷んじゃったら嫌だもん」



振り向き、恥ずかしそうな笑顔を浮かべながら言う朱里に、俺の心臓には矢が刺さる。

俺の奥さん、死ねるレベルに可愛いんですが。



「はい、終わったよ」

「ありがとう、たっくん」



幸せすぎるドライヤータイムが終わると、朱里はそそくさと俺の膝から降りて。

珍しくテキパキした動きでイチゴをローテーブルに運んできたかと思えば、すぐに食べ始めた。

どれだけ食べたかったんだろう…可愛い。

よし、イチゴを食べる朱里の様子を暫し観察しよ。