夕方になりユメちゃんが帰った途端に襲われたのは倦怠感と睡魔だった。

お喋りしている時は気が紛れていたのかそこまで気にならなかったのに、今はどうにも怠いしすごく眠たい。

だからソファーに横になって暫く眠ることにしたんだけど…




「ママ!マーマ!起きて!」

「ん…?どうしたの、あっくん」

「お腹空いたー。今日のご飯なぁに?」

「え?あ…」



ゆさゆさと体を揺さぶられて目が覚めた時、窓から見えた空はもう暗くなっていた。

ふと壁に掛けられた時計に目を向けてみると、時計の針はもうとっくにいつもの夕飯の時間を通り過ぎていたから慌てて飛び起きた。




「嘘、もうこんな時間…?あっくん、ごめんね。すぐご飯作るから待ってね」




そうだ。私はあっくんのお母さんなんだからゆっくり寝てる場合じゃないのに。

お米はさっき炊いておいたし、あとは家にあるもので何とか作ろう。

そう思い、ソファーから立ち上がると、それと同じタイミングで玄関のドアが開く音がした。