「鈍いのは知ってたけどそこまでとはね」

「うっ…」

「あんだけ気合い入れて子作りしてたのに逆に何で気付かないわけ?」



腕を組み、そんなことをサラリと言ってのけるユメちゃんに恥ずかしい気持ちでいっぱいになる。

たしかに、もう一人赤ちゃん欲しいって言ったあの日から、その…あの、色々と頑張ってきたのに。

ほんと、何で気付かなかったのかなぁ。

なんて考えれば考えるほど恥ずかしくなっちゃって俯く私をよそに、出していたルイボスティーに口を付けたユメちゃんは然程驚いた様子もなく…




「拓海くんに報告しなきゃねー」

「ユメちゃん、冷静だね?」

「だって予想の範囲内じゃん。拓海くん泣くかな?それか飛び跳ねて喜ぶかな?」

「うーん…どっちも想像できすぎるよね」



私の返しにユメちゃんが「うんうん」と深く頷くのにはワケがある。

あっくんの妊娠が分かった時、それはもう大変だったんだ。嬉しくてポロポロ涙を流す私の隣で、たっくんは私以上に大号泣しちゃって二人で抱き合いながらそのまま何時間も泣いてたっけ。


そんなことを思い出し、懐かしくてクスクス笑っていたんだけど。