「目立つところは先生たちが見回りでいるだろうから隠れ家的なところがいいなーって思ってたの」
歩いている道が住宅街だなーとか思ったよ。
こんなところに何かお店とかあるの?
「ここ!」
じゃじゃーんと効果音がつきそうなくらいのテンションで美織は看板を指さす。
え、待って。
「俺がめっちゃ行きたかったところ……」
「やっぱり?私もずっと来たかったんだ!入ろっ!!」
看板には夢にも出てくるほど食べてみたかったふわふわなパンケーキ。生クリームが山のように盛ってある。
美織がくいって俺の手を掴んでお店のドアを開く。
二人です、と2本の指を立てて奥の席に案内される。
外国に来たかのようなおしゃれな店内からはふわふわと甘い匂い。木星のアンティークな椅子に座って美織と向き合う。
美織も相当来たかったみたいで店員さんに許可と取って店内の写真をバチバチ取ってる。