おはようございます、昨日はあっけなく振られました、イケメンです。

いや、元イケメンと言うのが正解かもしれない。


あの後、何とか生きててホテルに戻ったら猿以上にウッキウキの男に横から締め付けられるように抱きしめられた。不審者かと思ってグーで殴りかからなくてよかった。

園内で食事を済ませるように言われていたけれど、ショックで喉何も通らなかったからホテル近くのコンビニで軽くゼリー類を買い、生存のためにベッドの上でちびちび吸っていた。


そしたらまたもや腹に衝撃が走り、吐き出しそうになったけれど間一髪で抑えた俺えらい。



そこから何時間も蓮からのろけ話を聞かされた。

この男は自重という言葉を知らないのかね。じちょうって読むんだよ。

俺、数時間前に好きな女の子に振られて別の男と付き合った光景を見させられたんだけど。



でもそこは幼なじみっていうと怒るから腐れ縁って言ってあげるけど、悠李がメインで話を聞いてくれたから何とか死なずに済んだ。



「もぉーマジでかっわいくてぇ!世界の女神よりも愛しいあの子が僕の彼女なんだよ!?ええっ、これ現実!?」


つまり俺が振られたのも現実。

こうやって今ある状況をぐさぐさと突き付けられ俺のライフはゼロとなり、屍状態だったと悠李は言う。